今回は、前回につづき 歯のセラミックについいてお話します。

前回は、セラミックてどんな種類があるの?
    値段ていったいどれくらいなの?

 という質問にお答えする感じでセラミックの基礎知識を紹介しました。

 これだけはおさえたい!セラミックの種類と料金一覧

セラミックはいわば一生ものの買い物です。慎重に選び、かかりつけの歯科専門医と現物のサンプルをみさせてもらいながら決めていくことをオススメします。

 歯のセラミックサンプル

今回は、そのセラミックのメリットを紹介しつつ、デメリットもちゃんと紹介したいと思います。
高額な買い物です。デメリットも考慮して判断してみてはいかがでしょう。

 

セラミックのデメリットってなに?

 まずはカンタンに、
   

  • 料金の高さ
  • 損傷、破損がある
  • 保険がきかない

  
 歯の審美性、治療性として、非常に優れているセラミックですが、それでもデメリットはあります。
 まず一つはお値段が高い点。もう一つは損傷する場合がある点です。 損傷した場合も実費であるということです。

値段が高い

セラミックは前回もお話ししたみたいに保険の適用外となり、実費となるため治療費が高額になります。

 

ポイント

 小臼歯のハイブリッドセラミック・クラウンは保険適用になります。

しかし、その後の劣化が少なく寿命も長く、審美性が長くキープされます。

2次的な虫歯のリスクなども少なくなることを考えると、費用が高い分メリットが大きいと言えます。
 

破損のおそれあり

 欠けたり、割れる場合があります。

セラミックは陶器でできています。劣化しにくく、汚れにくいと言われていますが、
自然な歯と比べて硬度が高いために、噛み合う歯に負担がかかり、セラミック自体にヒビが入ったりが割れてしまう場合もあります。
 

 歯を気にする女性

保険がきかない

 セラミックが欠けたり、割れてしまった場合、保険は効きません。また実費での購入というかたちになります。
自由診療という項目なので、かかりつけの歯科医によっては、相談して値段を値引きしてくれたり、○年以内は無料で交換ということもありますのでぜひ相談することをオススメします。

それでもメリットづくしのセラミック

最初に、ネガティブなお話をしましたが、それでもやはりセラミックは長所ばかりです。

  • 虫歯になりにくい
  • 審美性が高く、その保持性も高い
  • 汚れがつきにくい
  • 寿命が長い
  • 体との親和性も高く、歯茎の色が変色しない

 改めてセラミックのメリットについて、ご紹介しましょう。

 歯のセラミック

虫歯になりにくい

 多くの虫歯は、歯の隙間からできやすい性質があります。
 とくに銀歯の被せ物は、銀歯が劣化することによって、土台となる歯との間に隙間が生じ、そこから新たな虫歯ができやすくなります。
 その点、セラミックは既存の歯と密着しやすく親和性が高いため虫歯になりにくいのです。

審美性がたかい

 セラミックの最も大きなメリットでもあり、セラミックが選ばれる理由の1番の要素です。
白さももちろん、透明感や質感も自然の歯にちかいということです。
歯の素材としも文句なしといえるでしょう。

ポイント

 
 ハイブリッド・セラミック(レジン混合の)は変色する可能性があります。

汚れがつきにくい

表面がコーティングされているセラミックは、小さな傷もつきにくくなっています。
それに比べ、銀歯には、表面に小さな傷がつきやすく、除去しにくい汚れがたまります。

寿命がながい

陶器でできているセラミックなので、変色や劣化も少なく、とても寿命が長い素材といえます。
 それに比べ、金属やレジンは寿命が短いといわれています。

白さも半永久に維持されるといわれています。
 元の色に戻ることはほぼなく、その点でホワイトニングより優れています。

ホワイトニングについてはコチラの記事に種類や内容、メリットとデメリットが分かりやすく書いてあります。

参考程度にお役立てください。知りたい!ホワイトニングの種類と費用!

歯茎が変色しない

銀歯や、保険が適用される前歯の硬質レジン前装冠は変色するおそれがあります。

銀歯は基本的に手作業の成型です。歯科技工士のスキルによっては、金属と歯とのあいだに隙間が生じてしまう可能性があります。
また、保険が適用される前歯の硬質レジン前装冠は、内部の金属が溶け出して、歯茎の境目を黒ずんだ色に変色させる可能性があります。

金属を使わないセラミックなどであれば、このような変色はありません。また、立体画像を機械でつくり、ぴったりと隙間なく合わせることができるので、従来の歯との親和性もかなり高いといえます。

歯のセラミック

保険適用の範囲でカバーできる?

セラミックは高い。
保険適用内の治療で、セラミックみたいに白く寿命の高いものはできないの?

という人もたくさんおられると思います。
わたしも1本10万円ちかくするセラミックになかなか手をだせず躊躇しました。

 ですが、保険適用内でできる、レジンや金銀パラジウム合金といった保険適用素材は、その後の変色や金属の溶け出し、また2次的な新たな虫歯のリスクなどが伴います。

 
 安物買いの銭失い ということわざのように、結局は買い替えや修理で高くついては意味がありません。

 セラミックは最初の費用こそかかりますが、美しさを半永久的に保ち、自然の歯との親和性も高く、耐久性も高いものと言えます。

  じっさいに歯科医と相談しながら、さまざまなセラミック素材を吟味してみて考えてみるのもいいかもしれません。

余談ですが、じっさいにセラミックにしたわたし個人の体験からふまえると、セラミックにしてよかったなと感じています。